こんにちは! 今回はロフト付物件についてお伝えしていきます。
ワンルームや1Kといったコンパクトな物件に、近年人気の設備があります。それが「ロフト付き物件」。特に都市部の単身者層から高い支持を集めており、空間の広がりとデザイン性を武器に、他の物件との差別化を実現できます。
本記事では、ロフト付き物件の基本構造から、居住者目線の魅力、投資家として知っておきたい利点・リスク、そして収益性を高められそうな活用術まで解説します。
⚪︎ロフト付き物件とは? ─ 建築基準法と実務上の定義
ロフトとは、居室の天井部分を活かして設けられた、いわゆる「中2階」的な空間です。
建築基準法上では「小屋裏物置等」とされ、以下のような条件を満たす必要があります。
・天井高は1.4m以下(立ち上がれない高さ)
・床面積は直下階の1/2未満
・固定階段ではなく、はしごや脱着式階段が多い
この仕様によって「床面積にカウントされない=延床面積の制限を受けない」というメリットが生まれます。つまり、実質的には“もう1部屋”を付加できる設計手法として、不動産投資においても注目されています。
⚪︎ロフト付き物件の種類と設計タイプ
ロフトの形状や設計によって、入居者の使い方・満足度も大きく変わります。
*主なロフトタイプ*
・一体型(吹き抜け併設)
リビング上部にロフトを設ける設計
開放感・デザイン性に優れ、若年層に人気
・独立型
明確に寝室や収納などに使える分離構造
プライベート感があり、長期入居に向く
・スキップフロア型(変則構造)
ロフトではないが、段差を活かした空間活用
デザイナーズ物件やリノベーションで採用されやすい
▶投資家視点のチェックポイント
タイプに応じて内装費用や施工費も変わるため、リフォームや新築計画時にROI(投資回収率)を見極めましょう。
⚪︎入居者から見た「ロフト付き物件」の魅力
1. 空間の有効活用
狭小物件でも「+αの空間」が得られ、収納や寝室に活用できます。特に都心部で賃料が高いエリアでは、「部屋数の感覚的ボリューム」が選ばれる決め手になります。
2. デザイン性・非日常感
「おしゃれな部屋に住みたい」という層にアプローチでき、写真映えする内装はSNS世代の集客にも有利です。
3. 生活空間のゾーニング
生活エリアと睡眠エリアを分けられるため、テレワークや来客時のストレスも軽減されます。
⚪︎投資家視点で見る「ロフト付き物件」の5つのメリット
1. 家賃単価アップが狙える
同じ専有面積のワンルームと比較して、5〜10%前後の家賃プレミアムを設定可能。デザイン性を高めることで、実需層の満足度も向上します。
2. 入居付けの差別化要素になる
周辺相場が飽和しているエリアでも、ロフト付きは差別化要素として強力。とくに若年層や女性の一人暮らし世帯に対しては訴求力が高く、SUUMOやHOME’Sなどでも「ロフト付き検索」は需要があります。
3. 延床面積を圧迫せずに居住空間を拡張できる
法定床面積にカウントされないため、狭小地での建築効率向上に繋がります。建築コストあたりの賃料効率も良好です。
4. リノベーションの価値向上策として有効
中古物件でも、天井高が2.4m以上あればロフトの後付けも可能。古い間取りに+αの空間を与えることで、築年数による弱点を補えます。
5. 空室対策に効果的
ポータルサイトでの検索露出、内覧時のインパクト、他物件との差別化により、空室期間短縮の効果が見込めます。
⚪︎注意点とデメリット オーナーとして押さえるべきリスク
ロフト物件には一部注意が必要なポイントもあります。これらを事前に把握し、設計やリーシング戦略に反映することでトラブルを防げます。
・天井高の制約
→ ロフト内は「立てない空間」であることを入居者に明確に伝える必要があります。
・暑さ、寒さの偏り
→ 天井に熱がこもるため、**換気・空調の工夫(天井ファン、サーキュレーターなど)**が重要。
・はしごの上り下り問題
→ 高齢者や小さな子供には不向き。入居者層を選ぶ点は理解しておきましょう。
・清掃、メンテナンス性の低下
→ 掃除しづらい場所にホコリが溜まりやすく、内見時の印象を損なう場合があります。
⚪︎ロフト空間の収益最大化アイデア
オーナーとしては、「ただロフト付物件を持つ」だけではなく、具体的な使い方の提案まで計画の中に落とし込むことが重要です。
・ 寝室・プライベートスペース
小さな間接照明、コンセント、コンパクトな棚を設置
・ ワークスペース(テレワーク需要対応)
デスク設置前提の設計で「在宅向き」と明記する
・ 収納スペース
ロフト床下に耐荷重対策を施し、ボックス収納のしやすさを強調
・ 書斎/趣味部屋
ミニシアターや読書空間の提案演出も写真映えとして◎
ロフト付き物件は、法規制の枠内で「空間の機能性・魅力」を最大化できる投資戦略の一つです。
特に以下のようなニーズに合致するという伸び代がありますので、一考の余地はあるかと思います。
・単身者向け賃貸に競争力を持たせたい
・リノベーション物件で差別化を図りたい
・空室対策に効果的な設備を取り入れたい
もちろん、設計や施工、リーシング戦略で注意すべき点はありますが、それらを踏まえた上で導入すれば、家賃アップ+入居者満足度向上=長期安定運用に繋がるかもしれない、優れた選択肢と言えます。
ご興味のある方はぜひご相談頂ければと思います!
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