事業の成長や新たな挑戦に不可欠な「融資」。しかし、「どこから始めればいいのか?」「どんな書類が必要?」と迷う方も多いでしょう。
ここでは、銀行や日本政策金融公庫などの公的融資を中心に、融資を受けるための基本の流れと準備すべき書類について整理していきます。
◯融資の基本的な流れ
融資は大きく6つのステップで進みます。
各段階での準備をしっかりしておくと、融資が成功しやすくなります。
ステップ① 相談・申し込み
まずは金融機関への相談と申し込みです。
資金使途と金額の明確化:運転資金や設備投資など、何のためにいくら必要かを具体的にします。
金融機関の選定:メインバンクや信用金庫、公的機関など、目的に合った金融機関を選びます。
申し込み:借入申込書に必要事項を記入し、窓口やオンラインで提出します。
ステップ② 必要書類の提出・準備
申し込み後、金融機関から必要書類の提出を求められます。
この書類が審査の土台となるため、正確に揃えましょう。
ステップ③ 面談・ヒアリング
担当者との面談で、書類だけでは伝わらない事業への熱意や計画の実現可能性を示します。
準備:事業計画や資金繰りの数字を根拠とともに説明できるようにします。
ポイント:経営者の人柄や事業の信頼性もチェックされます。
ステップ④ 審査
提出書類と面談内容をもとに、融資の可否、金額、金利などが決まります。
審査のポイント:
・返済能力(利益・キャッシュフロー)
・事業の将来性(成長見込み)
・資金使途の妥当性(融資額の適正)
ステップ⑤ 契約(金銭消費貸借契約)
審査通過後、契約を結びます。
確認内容:融資額、金利、返済期間、担保・保証人の有無などを隅々までチェックし、署名・捺印します。
ステップ⑥ 融資実行
契約締結後、指定口座に融資金が振り込まれ、融資が実行されます。
◯融資に必要な主要書類一覧
融資の種類や金融機関によって異なりますが、一般的に重要度が高い書類は以下の通りです。
| 書類名 | 目的・重要性 | 備考 |
| 借入申込書 | 融資の意思と基本情報の確認 | 金融機関所定フォーム |
| 決算書 / 確定申告書 | 過去の財務状況を確認 | 法人:直近3期分、個人:直近3年分 |
| 試算表 | 最新の財務状況を把握 | 決算後3か月以上経過している場合に提出 |
| 事業計画書 | 資金使途と売上・利益の根拠を示す | 特に創業融資で重要 |
| 資金繰り表 | 現金の流れを予測し返済の確実性を示す | 返済不能リスクを避ける |
| 納税証明書 | 税金滞納の有無を確認 | 金融機関指定の種類に従う |
| 商業登記簿謄本 / 履歴事項全部証明書 | 法人の存在や役員情報を証明 | 法人のみ、3か月以内発行 |
| 印鑑証明書 | 契約印の正式証明 | 法人は法務局、個人は市町村役場 |
| 通帳コピー | 入出金履歴で経営実態を把握 | 過去数か月~1年分 |
| 本人確認書類 | 申込者の身元確認 | 運転免許証やマイナンバーカード |
ポイント:特に「事業計画書」と「資金繰り表」は融資成功の鍵です。数字と根拠を明確に示すことで、返済可能性を裏付けられます。
◯融資手続きをスムーズに進める心得
スケジュールに余裕をもつ:審査は数週間〜1か月以上かかることも。資金が必要になる日から逆算しましょう。
正直に開示する:赤字や債務超過など弱みも隠さず、改善計画を示すことで信頼を得られます。
専門家のサポート:税理士や中小企業診断士に相談すると、事業計画書の精度が上がり、書類準備もスムーズです。
融資は事業の未来を拓く大切なステップです。
流れを理解し、必要書類を揃え、面談で熱意と計画の確実性を示すことが成功の近道です。
万全の準備で、あなたの事業の可能性を広げましょう!
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