表面の数字に惑わされるな!――堅実な不動産投資が求める「本当に高利回りな物件」の見分け方

ブログ 不動産投資初心者向け講座

こんにちは! 今回は利回りの高い物件についてのお話をしてきます。

「利回りが高い」物件は一見魅力的です。短期的にはキャッシュフローが良く見えますが、表面利回りだけで飛びつくと痛い目に遭うこともあります。堅実に収益を上げ続ける物件を選ぶには、数字の裏側を読む力が必要です。

当記事では簡単にチェックすべきポイントを分かりやすく解説します。

①表面利回りと実質利回りを区別する
広告に書かれた表面利回りは「満室想定÷物件価格」で算出されますが、管理費・修繕費・空室損・固定資産税などを差し引いた実質利回りこそが重要です。購入前に必ずランニングコストを盛り込んだ収支シミュレーションを行いましょう。

②空室リスクが低い立地か
利回りが高くても入居者がつかなければ意味がありません。最寄り駅からの距離、商業施設や医療機関の充実度、想定ターゲット(単身者・ファミリー・学生など)の需要を確認。将来的な人口動態や再開発計画も調べ、長期的に需要が見込めるかを判断します。

③「安い理由」を徹底的に探る
築古や設備劣化、周辺環境の問題(忌避施設や騒音)、権利関係の複雑さなどで価格が下がっていることがあります。再建築不可や旧耐震、違法建築など重大な瑕疵がないか、専門家による調査や告知事項の確認は必須です。

④家賃設定が相場に合っているか
現入居者の家賃が相場より高く設定されていると、退去後に家賃を下げざるを得ず利回りが急落します。周辺物件の賃料と比較して、無理のない家賃で運用できるかを検証しましょう。

⑤入居ターゲットに合った間取り・設備か
地域のニーズに合う間取り・設備を備えているか。単身需要が高いエリアではワンルーム、車社会の地域では駐車場の有無が重要です。ネット環境や宅配ボックスなど、競争力を保つ最低限の設備も確認してください。

⑥管理体制と将来修繕の備え
適切な管理会社の選定と、長期修繕計画(修繕積立や大規模修繕の見込み)を確認しましょう。修繕費を甘く見積もると収益は大きく狂います。

*簡易チェックリスト(購入前に必ず確認)
・実質利回りの試算(空室・修繕・管理費を含む)
・近隣の賃料相場と空室率の確認
・過去の修繕履歴と耐震基準の確認
・権利関係(借地権や再建築不可など)の確認
・忌避施設や騒音源の有無
・管理会社の対応力と修繕積立の有無

実際の現場では、利回りが高い=手放しで買いの物件は稀です。多くは「手を入れれば化ける」可能性を秘めていますが、そのためには改修コストや運営ノウハウ、資金余力が必要です。投資初心者はまず、利回りの高低だけで判断せず、上記チェックリストに沿って点検し、信頼できる仲介と管理会社と一緒に意思決定を行ってください。ローンを利用する場合は金利や返済期間によって実質収益が大きく変わるため、複数の融資条件でのシミュレーションも忘れずに。

高利回りは判断材料のひとつに過ぎません。実質利回り、立地・需要の持続性、物件の裏事情、管理・修繕計画を総合的に検討して初めて「優良高利回り物件」を見抜けます。数字の向こうにあるリスクを見極め、現地調査と信頼できる専門家の助言を活用して、安全な資産形成を目指しましょう。

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