定期借地権と定期建物賃貸借(定期借家) 仕組みと特徴について!

ブログ 不動産投資初心者向け講座

こんにちは!

今回は定期借地権と定期建物賃貸借(定期借家)についてお話ししていきます。

「土地を借りて家を建てたい」「期間限定で賃貸に住みたい」と考えたとき、耳にするのが「定期借地権」や「定期建物賃貸借(定期借家)」という言葉です。どちらも「期間限定の契約」という共通点がありますが、対象や使い方、注意点は大きく異なりますので、それぞれご紹介しますね。

⚪︎定期借地権とは?──土地を借りて家を建てる契約

定期借地権とは、一定期間土地を借りてその上に自分の建物を建てられる契約のことです。契約期間が終わると、土地を地主に返すのが前提です。

▽主な特徴▽

契約対象:土地

建物所有者:借地人(自分)

契約期間:50年以上が一般的(用途により10年以上から)

契約終了後:原則、建物を取り壊して土地を更地にして返還

▽主な種類▽

一般定期借地権:期間50年以上。更新や建物の買取請求は不可。

事業用定期借地権:期間10年以上50年未満。事業用限定。

建物譲渡特約付借地権:期間30年以上。終了時に建物を地主が買い取る。

・借地人のメリット・デメリット

メリット:土地購入より安く家が持てる。税負担が軽い。

デメリット:契約終了後に土地を返す必要がある。住宅ローンが組みにくい場合も。

・地主のメリット・デメリット

メリット:土地を手放さずに収益が得られる。

デメリット:長期間土地が拘束される。

⚪︎定期建物賃貸借(定期借家)とは?──建物を一定期間だけ借りる契約

定期借家は、一定期間だけ建物(マンションや戸建てなど)を借りる契約です。契約が満了すれば、借主は建物を退去します。

▽主な特徴▽

契約対象:建物(住宅・店舗・事務所など)

建物所有者:貸主

契約期間:数ヶ月~数年など自由に設定可能

契約終了後:自動更新はなし。再契約には双方の合意が必要

・借主のメリット・デメリット

メリット:一時的な住まいに便利。家賃が割安なこともある。

デメリット:更新不可。再契約も確実ではない。

・貸主のメリット・デメリット

メリット:契約満了で確実に物件を回収できる。将来の計画が立てやすい。

デメリット:空室リスクがある。家賃を低めに設定することも。

比較してみると以下のようになります。

・定期借地権

契約対象:土地

建物の所有:借地人(自分で建てる)

契約期間:10~50年以上(種類による)

契約終了後:建物撤去・土地返還(特約あり)

更新の可否:原則なし(再契約も不可)

住宅ローン:審査が厳しいことがある

・定期借家

契約対象:建物(住宅・店舗など)

建物の所有:貸主(既存の建物を借りる)

契約期間:自由に設定(数ヶ月~数十年)

契約終了後:建物を明け渡して退去

更新の可否:原則なし(再契約は双方の合意)

住宅ローン:対象外(賃貸のため)

⚪︎ではどちらを選ぶべきなのか?

定期借地権は、土地を買わずに一戸建てを持ちたい方に向いています。将来土地を返すことやローン審査のハードルを理解したうえで利用すれば、費用を抑えて理想の住まいを実現できる手段です。

定期借家は、転勤や単身赴任、短期間の住まいを探している方におすすめです。更新の自由がない点には注意が必要ですが、計画的な住み替えには適しています。

どちらの契約も、契約期間が終了すれば元に戻す「期限付き」のものです。そのため、契約時には内容をしっかり確認し、自分のライフスタイルや将来設計に合った選択をすることを心がけましょう。

もし少しでも不安があれば、不動産会社や専門家に相談するのがおすすめです。もちろん弊社にもぜひご相談下さい!

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