路線価とは?相続や贈与の土地評価に欠かせない基準をわかりやすく解説

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こんにちは! 今回は土地の評価に欠かせない基準である「路線価」についての記事です!

路線価とは簡単に言うと、「道路に面した土地1㎡あたりの価格」です。これは相続税や贈与税を計算する際に使用されるもので、とても大事なものになってきます。

この記事では路線価の基本から調べ方、活用方法、注意点までをご紹介していきます。様々な要素が含まれてきますので些か難しい部分なのですが、参考までに読んで頂けると嬉しいです!

⚪︎路線価とは何か?

路線価とは、国税庁が毎年7月に発表する、道路に面する宅地1㎡あたりの評価額です。

これは「路線価図」という地図で確認でき、公示地価(国が発表する標準的な土地価格)の約8割を目安に設定されます。

「路線価」には「相続税路線価」と「固定資産税路線価」の2種類がありますが、通常「路線価」といえば、相続税や贈与税の計算に使われる「相続税路線価」を指します。もう一つの「固定資産税路線価」は、各自治体が固定資産税を計算する際に使うものです。

⚪︎路線価の調べ方

路線価は、国税庁の「路線価図・評価倍率表」ページから簡単に調べられます。都道府県、市区町村を選び、目的の道路を地図上で探すだけで閲覧できます(無料)ので、一度お住まいの地域について見ておくと、どういったものなのか参考になるかと思います。

地図上の道路ごとに数字とアルファベットが書かれていますが、これは数字は1㎡あたりの評価額(千円単位)、アルファベットは「借地権割合」を表し、借地権付きの土地の評価に使われます。

⚪︎土地評価の基本計算式

土地の評価額は、以下のように計算します。

【評価額 = 路線価 × 面積 × 各種補正率】

各種補正率とは、土地の形や利用状況などを考慮して評価額を調整するための係数です。

補正率の種類については、たとえば…

奥行価格補正:土地が細長かったり浅すぎたりする場合の補正

不整形地補正:形がいびつな土地の評価を減額

間口狭小補正:間口(道路に接する幅)が狭い場合

がけ地補正:傾斜がある土地の評価減

広大地補正:広い土地で開発負担が必要な場合

貸宅地補正:他人に貸している土地の評価減

などがあります。

これらの補正は「財産評価基本通達」で定められており、申告時には正しく適用する必要があります。

⚪︎路線価の使い道

・相続税・贈与税の計算:土地を相続・贈与した際、その評価額を出すため

・不動産売買の参考:取引価格の目安として活用されることも

・担保や財産評価:金融機関の融資審査や企業の資産評価などにも利用

⚪︎路線価と実勢価格の違いに注意

路線価は税務評価用の価格であり、実際の売買価格(実勢価格)とは異なります。

一般的には実勢価格の8割程度ですが、立地や土地の条件により大きく差が出ることもあります。

実際に土地を売買する場合には、路線価だけでなく、不動産鑑定士の評価や周辺の取引事例を参考にしておくと無難かもしれません。

⚪︎路線価利用時の注意点

毎年更新される:古いデータを使わず、最新の路線価を確認しましょう。

標準的宅地が前提:路線価は平均的な土地を想定しており、特殊な形状や条件がある場合は補正が必要です。

専門家への相談を:土地評価は専門的な知識が求められるため、専門家に相談することをおすすめします。

節税対策としての活用:路線価の活用は、相続税対策の一環としても有効ですが、法令に則った適切な計画が求められます。

路線価は、相続税や贈与税を正しく計算する上で不可欠な評価基準です。国税庁のサイトで手軽に確認できる一方、評価には専門的な補正や知識が求められるため、安易な自己判断はしないように注意が必要です。不動産を相続・贈与する際には、路線価を正しく理解し、必要に応じて専門家の力を借りることで、トラブルを避け、適正な申告・節税につなげていくことが大切です。

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