「不動産投資」と聞くと、数百万円単位の資金やローン、物件管理の手間など、ハードルが高いイメージを持つ人も多いでしょう。
しかし近年、そのイメージを大きく覆す新しい不動産投資の形として注目されているのが、不動産クラウドファンディングです。
これはインターネット上で多くの投資家から少額ずつ資金を集め、不動産を購入・運用し、得られた利益を出資額に応じて分配する仕組み。
いわば「少額で始められる不動産投資の共同出資版」であり、国の許可を受けた「不動産特定共同事業者」が運営しています。
◯ 不動産クラウドファンディングの仕組み
・ファンドの募集
運営会社が物件を選定し、「このマンションを運用します」といったファンドをインターネット上で公開します。
・投資家が少額から出資
投資家は内容を確認し、1万円など少額から気軽に不動産投資へ参加できます。
・事業者が運用を代行
不動産の取得・管理・賃貸などは運営会社がすべて代行。物件管理の手間が不要な点は、従来の不動産投資との大きな違いです。
・利益の分配
家賃収入や売却益が発生した場合、出資額に応じて配当が支払われ、満期時には出資金が返還されます。
また、多くのサービスでは「優先劣後方式」を採用しており、損失が出た場合は運営会社が一定割合を負担する構造になっているため、投資家の元本リスクが軽減される仕組みになっています。
*メリット:不動産投資をもっと手軽に
1. 少額から始められる
1万円単位から参加できるため、不動産投資の入門として最適。若い世代や初心者でも無理なくスタートできます。
2. 管理の手間がいらない
入居者対応や修繕といった現物不動産投資特有の手間はゼロ。出資後は「ほったらかし」で運用できます。
3. 比較的安定した収益
賃料収入を基にした配当が中心で、株式やFXのように大きく値動きするものではないため、安定志向の投資家にも向いています。
4. 分散投資しやすい
1つの物件に大きく投資する必要がないため、複数ファンドに分散投資してリスクを抑えることができます。
*デメリットと注意点:不動産投資である以上リスクも存在
1. 途中解約はできない
運用期間(例:6ヶ月〜3年)は満期まで換金できないため、急ぎの資金が必要な人は注意が必要です。
2. 元本割れリスク
不動産価値の下落や空室などが起こると元本割れの可能性も。「優先劣後方式」でもリスクゼロではありません。
3. レバレッジは効かない
ローンを使って規模を拡大する現物不動産投資とは違い、基本的に自己資金の範囲での運用になります。
4. 人気ファンドは応募困難
利回りや立地が良いファンドは即満額になることも多く、抽選に参加しても当選しないケースがあります。
◯ 賢く始めるための3ステップ
・信頼できる事業者を選ぶ
国の許可(不動産特定共同事業者)や過去の実績、開示情報の透明性を確認しましょう。
・利回りだけで判断しない
利回りが高いほどリスクも上がります。立地、築年数、運用期間などを総合的に確認するのがポイントです。
・複数ファンドへ分散投資
一つのファンドに集中せず、複数へ分散することでリスクを抑えながら不動産投資ができます。
不動産クラウドファンディングは、「少額」「手間なし」「安定性」を兼ね備えた、いま注目の新しい不動産投資のスタイルです。
リスクはあるものの、仕組みを正しく理解し、信頼できる事業者とファンドを選べば、無理なく資産形成に取り組めます。
「自分で現物の不動産投資をするには負担が大きいけれど、資産運用は始めたい」という方にとって、有力な選択肢のひとつになるかもしれません。
不動産投資のご検討、管理・経営でお悩みごとがありましたら、ぜひ弊社までお問い合わせください!(^_−)−☆
