相続税対策としての不動産投資 落とし穴編

ブログ 不動産投資初心者向け講座

こんにちは!

今回も引き続き相続税対策としての不動産投資についてお話をしていきますね。

前回までは不動産投資が相続税対策の選択肢にあがる理由や利用できる制度など、基本的に利点とされる部分に関してお話しをしてきましたが、今回は不動産投資を検討するにあたって盲点となる、知っておかないと困りがちな部分についてお話ししていきます。

長くなってしまいますがお付き合い頂けますと嬉しいです!

①空室の発生による効果の消失

不動産の評価額が下がるのは、建物や土地が実際に賃貸されている状態だからです。空室が多かったり、そもそも貸し出していない場合には、節税のための評価減は使えません。

つまり、入居者がつかなければ節税効果が消失することもあるのです。

一時的に満室でも、数年後に空室が増えれば収益も評価減も下がります。相続税対策として不動産を活用するなら、節税の仕組みだけでなく、入居ニーズや立地、管理体制も含めてしっかりと検討する必要があるでしょう。

②節税はできているのに赤字

相続税が安くなるのは魅力ですが、毎年の家賃収入よりも管理費・修繕費・ローン返済が上回ってしまうと、手元にお金が残らず、結果的に節税できても赤字になる恐れがあります。

実際、築古物件を安く購入して節税を狙ったものの、家賃が想定より取れず、修繕費も高額になり毎年赤字、というケースはよくあります。

節税効果にばかり目を向けるのではなく、その物件がきちんと収益を生むかどうかも冷静に判断しましょう。

③家族間トラブルの原因にも

不動産は現金のようにはっきりと分けることができないため、相続の際に家族間トラブルを引き起こしやすい資産です。

「長男が不動産を相続して家賃収入を得る一方で、他の兄弟には何も残らなかった」
「共有名義にしたけど、売却や修繕の意見が割れて前に進まない」

なんていうことも珍しくありません。

そうならないように、不動産を相続財産に含める場合は、「誰にどう引き継がせるのか?」「他の相続人にはどう配慮するのか?」を、生前からきちんと話し合っておくことが大切です。必要であれば、遺言書の作成や専門家のサポートも検討しましょう。

不動産は、正しく活用すれば相続税を大きく抑えられる強力な手段です。ただし、空室や赤字リスク、家族間のトラブルなど、“落とし穴”も多く存在しています。

大切なのは、「不動産を買えば安心」「アパートを建てれば節税になる」といった思い込みに頼らないこと。実際の収支、将来の維持管理、そして家族との関係性まで含めて、総合的に判断することが必要になってきます。

相続や不動産について不安がある方は、早めに専門家に相談して、無理のないかたちで計画を立てていくことをおすすめいたします。

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