不動産用語「買い上がり」とは?初心者にもわかりやすく解説

ブログ 不動産投資初心者向け講座

こんにちは!今回は「買い上がり」という用語についてご紹介してきます。

不動産の売買に関わると、普段の生活ではあまり耳にしない専門用語が登場します。その一つが「買い上がり」です。投資家にとっては物件の取得戦略に直結する考え方であり、場合によっては将来の収益性にも影響する大事なポイントです。本記事では、不動産投資初心者の方にもわかりやすいように「買い上がり」の意味と注意点を解説していきます。

◯買い上がりの基本的な意味

「買い上がり」とは、売主が提示している価格よりも高い金額を提示して物件を購入することを指します。

例えば、ある土地が3,000万円で売りに出されているとします。複数の買主が現れた場合、単純に「3,000万円で買います」と申し込むだけでは、他の希望者と競合してしまう可能性があります。そこで、「確実に購入したいから3,100万円で買います」と提示する。この行為が「買い上がり」です。

いわば、不動産取引におけるオークションのような状態です。

◯なぜ買い上がりが起こるのか?

買い上がりが発生する背景には、以下のような理由があります。

・人気のある物件に応募が集中する
駅近や再開発エリアなど、条件の良い物件は購入希望者が多く集まりやすい。

・相場より安い価格で売り出されている
売主が早く売却したい場合、相場より低めに価格を設定することがあります。このとき競争が激化し、買い上がりが発生します。

・希少性の高さ
一等地や特殊な用途に適した土地などは、代わりが少ないため、どうしても欲しい人が値段を上げてでも購入しようとします。

◯買い上がりのメリットとデメリット

*メリット(買主側)

人気物件を確実に手に入れられる可能性が高まる。

希少性の高い物件を保有できれば、長期的には資産価値が上がることもある。

*デメリット(買主側)

高く買いすぎるリスクがある。

想定より購入費用が増えることで、利回りが下がる可能性が高い。

将来の売却時に、購入額を回収できないこともある。

◯投資家が注意すべきポイント

投資目的で不動産を購入する場合、買い上がりをする際は特に慎重さが求められます。

1. 上限価格を決めておく

「この金額までなら利回りが確保できる」というラインを事前に計算しておくことが重要です。

例:家賃収入が年間180万円、運営費用が30万円の場合、純収益は150万円。

3,000万円で購入 → 表面利回り 6%

3,100万円で購入 → 表面利回り 約5.8%

買い上がりによって利回りが下がるのが分かります。

2. 感情で動かない

「どうしても欲しい!」と思うと冷静さを欠き、収益性を無視して買い上がりをしてしまう危険があります。

3. 将来の出口戦略を考える

購入後に売却を検討する際、買い上がった分を回収できるかどうかを見極めましょう。特に投資物件は「出口」まで計算しておく必要があります。

「買い上がり」とは、不動産取引で売主が提示する価格よりも高い金額を提示して購入することを意味します。人気物件を確実に手に入れる手段ではありますが、投資家にとっては利回り低下や資金繰りへの影響というリスクも伴います。ただ、ポイントを押さえれば「買い上がり」も怖いものではありません。大切なのは、事前の計算と冷静な判断力です。

不動産投資初心者の方は、まず「自分が出せる上限価格」と「想定利回り」を冷静にシミュレーションし、その範囲内で判断することを心がけましょう。競争に流されず、自分の投資基準を守ることが、長期的に安定した不動産投資につながります。

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