賃貸住宅市場は今、大きな転換期を迎えています。人口減少により入居者数そのものが減少する一方、新築物件の供給は止まらず、競争は激化。築年数が古い物件や、立地は悪くなくても内装が時代に合わない物件では、長期の空室が珍しくありません。その結果、家賃収入が不安定になり、資金繰りや維持管理に悩まされるオーナー様も増えています。
こうした“空室の悪循環”を断ち切る切り札として注目されているのが「リノリース物件」という仕組みです。これは単にお部屋を綺麗に直すだけではなく、入居率・収益性・魅力の3点を総合的に高める仕組みで、近年とても支持されています。
◯リノリースとは?
「リノベーション+家賃保証(リース)」を組み合わせた空室対策の仕組み
=デザイン性の高いリノベーションを実施し、それをベースに入居者募集と家賃保証まで一体で提供する方式。
◯従来の対策との違い
一般的なリフォームは“古いものを新しくする”工事であり、見た目改善が中心です。しかし、それだけでは競合物件に埋もれてしまい、家賃アップに結び付きにくいのが現実です。
一方リノリースでは次の3つを柱とした総合対策になります。
ターゲットを絞り込んだ戦略的デザイン
「万人受け」ではなく「刺さる人にしっかり刺さる」
例:2DK→広め1LDK、ワークスペース設置、照明演出 など
→結果的に相場より強い訴求力が生まれ、家賃アップの成功例も多いです。
家賃保証(一定期間の借上げ)による安心感
空室が出てもオーナー収入は安定
工事期間中も家賃保証がつくケースもあり、大きな安心材料になります。
リーシング(入居者募集)までを一本化
デザインや賃料設定に合った適切な入居者層へ徹底アプローチ
短期間で満室化した事例が多い背景には、この“募集力”があります
◯オーナー側のメリット
| メリット | 内容 |
| 空室リスクの低減 | 家賃保証で空室期間の不安を解消 |
| 家賃アップが狙える | 高付加価値化により競争力向上 |
| 資産価値の再生 | 売却・相続時にもプラスに |
| 手残りキャッシュ改善 | 節税面でも有利になる場合あり |
◯入居者側にとっても魅力
リノリース物件が人気を集める理由は、オーナー側の事情だけではありません。
既製品的な部屋ではなく“自分らしい暮らし”を実現できる内装
新築より高い“広さ”“設備”の魅力
トレンドを意識した設計で満足度が高い
今の消費者は「ただ住むだけの部屋」より、「生活を楽しくしてくれる空間」に価値を見出しているため、この点が高く評価されています。
◯どんな物件が向いている?
築20〜30年程度のファミリー物件・単身用アパート
内装が古く入居付けに苦戦している物件
家賃値下げを続けても決まらないケース
競合新築の登場で埋もれてしまった物件
◯注意点
リノベーション費用は物件ごとに差がある
契約内容(保証期間・保証額)は仕組みにより異なる
→導入前に「収支計画まで」確認することが重要です。
リノリース物件は「建物を直す」だけでなく、「価値を再生し、収益力を高める」新しい賃貸経営の考え方です。空室に悩むオーナー様にとって、単なる応急処置ではなく“経営改善”につながる有力な手段といえます。もし今、「家賃を下げても決まらない」「築年数の壁を越えられない」と感じているなら、リノリースという選択肢は十分検討の価値があるでしょう。
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