こんにちは! 今回は立地選びについてお話ししていきます。
不動産投資で失敗するパターンの多くは、「利回りの良さ」に目を奪われ、立地の弱点を見落としてしまうケースです。家賃収入は安定してこそ意味があり、入居者がいなければどれほど利回りが高く見えても空室が続きます。だからこそ、初心者の方ほど「立地」を最初に重視する姿勢がとても大切です。
不動産投資家が現場で実践している立地の見極め方を整理していきますので、見ていきましょう。
◯「今の需要」だけでなく「未来の需要」も見る
立地評価では、まず「その地域に住みたい人がどれくらいいるのか」を確認します。これは現在だけを見るのではなく、将来も含めて考える必要があります。
・駅からの距離とアクセス性
日本の賃貸需要の根幹は駅距離です。徒歩10分以内が理想で、特に単身者向け物件は徒歩5分以内なら競争力が高くなります。「15分までなら妥協可」と紹介されることもありますが、これはあくまで割安である場合の話で、初心者のうちは徒歩10分以内を目安にする方が安心です。
また、「乗れる駅」より「どこに行ける駅か」も重要です。主要駅へのアクセス時間、複数路線の有無などによって賃貸需要は大きく左右されます。
・人口動態、再開発など“未来”の要素
今後そのエリアに住む人が増えるのか減るのか。人口が減り続ける地域では、表面利回りが高く見えても将来空室化しやすい傾向があります。
チェックポイントは次の通りです。
・駅周辺や市区で人口が増えているか
・世帯数、単身世帯(またはファミリー世帯)の傾向
・再開発、商業施設の新設予定、大学や病院といった施設の移転情報
これらは自治体の都市計画資料や人口統計で確認できます。初心者の方でも無料で取得できる情報です。
◯入居者ターゲット別に「適した立地」は違う
同じ“立地”でも、ターゲットによって優先度が変わります。ここを理解できるようになると、物件を「なんとなく」ではなく「戦略的」に選べるようになります。
・単身者向け
駅距離が最優先(徒歩10分以内推奨)
周辺にコンビニ・スーパー・飲食店
夜道の明るさ・治安の良さ
単身者は「便利さ」と「安全性」に強く価値を感じます。
・ファミリー向け
学区の評判、公園・病院など子育て環境
駅距離よりも“生活環境”
駐車場の需要も高い
「徒歩圏に何があるか」より「生活のしやすさ」が判断軸になります。
・事業、店舗系
大通り沿いの視認性
近隣店舗との相乗効果
都市計画上の用途制限
住宅系と違い「人が歩いているか」より「人に見られているか」がカギです。
◯競合調査で“立地の勝ち筋”を確認する
どれだけ良い立地でも供給過多の場合、空室リスクは高まります。そこで、周辺の競合状況を確認します。
・周辺物件の空室率
・家賃相場(不自然に低い相場は注意)
・物件の希少性(ペット可・人気仕様など)
「選ばれる理由」がその物件にあるかどうか、ここがポイントです。
◯初心者の方への実践アドバイス(現地調査の順序)
立地判断でもっとも強いのは、実際に自分の足で確認して得られる情報です。机上のデータだけでは見落とす点も多くあります。
*現地調査のおすすめ手順*
①日中に街全体の雰囲気を見る
②平日朝・夜にも訪問(治安・通勤動線確認)
③駅から物件まで実際に歩く
④周辺のスーパー・公園・生活施設をチェック
⑤可能であれば近隣住民や店舗の方にヒアリング
「ここに住んでみたいと思うか?」という素朴な視点も、十分な判断材料になります。
◯立地評価の優先順位
初心者の方が迷った時は、次の3点を優先しましょう。
・駅距離(徒歩10分以内が基本軸)
・将来の人口・開発計画
・競合との比較で“選ばれる理由”があるか
立地選びは「今の環境」だけでなく、「この先も入居者が集まり続けるか」を見抜く作業です。だからこそ、手間をかけて調べる価値があります。安定した賃貸経営は、この最初の立地判断で8割方決まると言っても過言ではありません。
地図とデータ、そして足で得た実感を組み合わせて、“入居者の視点”で選び抜くことが大切です。
焦らず丁寧に立地を見極めながら、安心して続けられる不動産投資を目指していきましょう。
収益不動産売買のご検討、管理・経営でお悩みごとがありましたら、ぜひ弊社までお問い合わせください!(^_−)−☆
