天災リスクをどこまで許容すべきか? 不動産投資家の現実的な線引き

ブログ 不動産投資初心者向け講座

こんにちは! 今回は前回から引き続いて、天災リスクをどう受け止め、向き合っていくべきなのかについてお伝えしていきます!

前回お伝えしたような地名やハザードマップを調べるほど、「結局、リスクゼロの土地なんてないよね…」という壁にぶつかります。実際、日本で暮らし、不動産投資をする以上、地震・台風・豪雨などの天災リスクから完全に逃げ切るのは不可能です。では私たちは、どこまでを“許容”し、どこからを“避ける”べきなのでしょうか。

答えはシンプルで、許容すべきは「起きても致命傷にならないリスク」だけです。
不動産投資において天災は、利回りや空室のように「運用で吸収できる範囲」を超えると、一撃で資金繰りを崩します。だからこそ、感覚ではなく“基準”を持って線引きする必要があります。

◯天災リスクは4つに分けて考える(回避・低減・移転・受容)

天災リスクへの向き合い方は、基本的に次の4つです。

回避(Avoid):そもそも買わない

低減(Reduce):建物・設備・運用で被害を小さくする

移転(Transfer):保険でお金のダメージを移す

受容(Accept):最後は“想定内”として飲み込む

不動産投資で重要なのは、「回避すべき領域」を最初に決め、残りを低減・移転・受容で整理することです。

◯回避ライン:ここを超えたら“不動産投資として成立しにくい”

回避ラインの考え方は、物件タイプや地域にもよりますが、共通するのは次の視点です。

・被害が出たときに「修繕で戻らない」可能性が高い
例:広範囲の浸水常襲、土砂災害の危険性が高い斜面直下 など

・金融(融資)、保険、売却(出口)で不利になりやすい
天災リスクが高いエリアは、将来の買い手が絞られ、出口が弱くなりがちです。

・1回の災害で資金繰りが詰む構造になっている
自己資金が薄い、修繕費の余力がない、保険が十分でない状態なら、許容範囲は狭くなります。

つまり、許容の問題は「土地の良し悪し」だけではなく、あなたの資金体力と運用設計で決まります。これは不動産投資の現実です。

◯許容ライン:リスクを取るなら“対策込み”で成立させる

回避ラインを超えない範囲であれば、次は「対策込みで許容する」判断ができます。ポイントは3つ。

① 低減:被害を小さくする設計・管理

雨水の流れ、敷地の高低差、排水の弱さは現地で確認

建物は耐震性、基礎、擁壁、過去の補修履歴をチェック

もし水害が気になるなら、設備の配置(受電設備や給湯器等)も見直し余地

② 移転:保険で“倒れない”形にする

火災保険の水災補償・風災補償、地震保険(必要なら)

免責・支払い条件を理解し、過不足を調整
保険は「得をする道具」ではなく、致命傷を避ける安全装置です。

③ 受容:最後はキャッシュで吸収できるか

目安として、突発修繕や空室が重なっても耐えられる現金余力を確保

物件を増やすほど、1棟の災害で全体が止まらないよう分散が効く

不動産投資でリスクを許容するとは、「気にしない」ではなく、起きても死なない設計にすることです。

◯判断のコツ:ハザードマップは点数ではなく想定の判断材料

ハザードマップを見て「色が濃い=即NG」と短絡的にすると、チャンスも逃します。

大切なのは忌避よりも、

・その災害が起きたら、どの設備が壊れ、どの費用が出て、何日止まるか?

・入居者は住めるか? 退去は増えるか? 家賃は下がるか?

・融資や保険、出口にどんな影響が出るか?

…など、被害を想定して対策をとることです。

こういった被害想定ができて、対策と資金余力で吸収できるなら許容。できない、または吸収できないなら回避。
これが、天災と不動産投資を両立させる思考法です。

いかがでしたか?

天災リスクをゼロにすることはできません。だから不動産投資家がやるべきは、
回避ラインを決める → 対策で低減する → 保険で移転する → 余力で受容する
この順番で、リスクを経営可能なサイズに落とし込むことです。

地名・旧地形・ハザードマップは、あなたの物件選定の精度を一段引き上げます。恐れるためではなく、長期で勝つために使いましょう。

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