こんにちは! 今回は「再建築不可物件」についてのお話です。
近年、「再建築不可物件」という言葉を耳にする機会が増えています。パッと聞いた印象だとネガティブなイメージを持たれがちですが、実は人によっては魅力的な選択肢にもなり得ます。再建築不可物件とは何か、そのメリット・デメリット、購入時に気をつけるポイントをご紹介していきますね。
⚪︎再建築不可物件とは?
再建築不可物件とは、現在の建物を壊してしまうと、新たに家を建てられない土地にある物件のことです。
その大きな理由が「接道義務」を満たしていないこと。法律では、建物の敷地が幅4m以上の道路に2m以上接している必要があります。これは災害時の避難や救助のためにも重要です。
ただ、昔から建っている建物の中には、現在の法律を満たしていないものもあります。そうした土地にある物件が「再建築不可」となります。
たとえば…
・狭い道や私道にしか接していない土地
・道に接している部分が細すぎる「旗竿地」
・まったく道に面していない土地
などが該当します。
ではメリットとデメリットはどうなのか?というところですが…
▽メリット▽
1. 圧倒的に安く買える
最大のメリットは価格の安さ。同じエリアの一般的な物件よりも格安で手に入ることが多く、都心でも「手が届く物件」が見つかることがあります。
2. 固定資産税が安め
土地の価値が低く評価されるため、毎年かかる税金も少なめに。維持費を抑えたい人にとってはありがたいポイントです。
3. リノベーションで自由に住空間を設計
建物が古いことが多いため、リノベーション前提で購入すれば、自分好みの家づくりが可能です。既存の建物を活かすことで、環境にも配慮できます。
4. 初期費用が安いため投資にも向いている
物件価格が安いため、賃貸に出すと高い利回りが期待できることも。特に不動産投資を始めたい初心者にとっては、参入しやすい選択肢となります。
5. 地域になじみやすい
古い住宅地に多く、地元コミュニティがしっかりしているケースもあります。地域とのつながりを大切にしたい人にとっては魅力的です。
▽デメリット▽
1. 建て替えができない
最大のデメリット。老朽化しても新築に建て替えることが基本的にできません。修繕を重ねて使い続ける必要があります。
2. 住宅ローンが通りにくい
銀行からの融資が難しいケースも多く、現金での購入や高金利ローンを検討する必要が出てきます。
3. 売却しにくい
購入希望者が限られるため、将来的に売りに出しても買い手が見つからない可能性があります。資産価値が下がるリスクも。
4. 修繕費用が高くつくことも
建物が古いため、快適に暮らすには大規模なリフォームが必要になる場合があります。結果的に初期費用がかさむことも。
5. 災害時にリスクがある
道幅が狭く、緊急車両が入りにくい場所もあります。また、古い建物だと耐震性に不安が残ることもあるため、事前の建物診断が大切です。
6. 賃貸に出しても借り手がつきにくい場合も
投資目的で買った場合、再建築不可という条件が入居希望者にとってマイナスに働くこともあります。
…と、いった感じになります。
⚪︎購入時に気をつけたいポイント
以上のようなメリット、デメリットを把握した上で、再建築不可物件の購入を検討する際には、次のような点をしっかり確認しましょう。
・なぜ再建築不可なのか理由を明確に確認する
・現地の道路や周辺環境を自分の目で見る
・リフォーム費用を事前に見積もる
・ローンの可否と資金計画を立てる
・将来のライフプランに合っているか考える
・不動産や建築の専門家に相談する
…いかがでしたでしょうか?
再建築不可物件は、扱いが難しい「クセのある物件」ではありますが、その分価格の安さやリノベーションの自由度など、魅力的な一面も持っています。
「安くマイホームを持ちたい」「都心に住みたい」「リノベーションに挑戦したい」「投資を始めたい」といったニーズには、ぴったりハマることも。
一方で、「既存不適合建築物」のように建て替えができない・ローンを組みにくい・売却する際のリスクなどの大きなハードルもあります。しっかり調べて、自分の目的や将来設計に合った判断をすることが大切になってきますので注意しましょう。
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