不動産投資で「パーセンテージ」をどう活かす?  投資判断に役立つ指標まとめ!

ブログ 不動産投資初心者向け講座

こんにちは! 今回は不動産投資におけるパーセンテージについてのお話です。

度々触れています通り、不動産投資は、資産形成や副収入の手段として多くの人に選ばれていますが、ただ物件を購入すれば良いというわけではありません。その後の経営管理にも気を配らねばうまくいくものもうまくいきません…。

そうした部分に関わってくる基準、指標、さまざまな「パーセンテージ(%)」は、物件の収益性やリスク、将来性を読み解く上で不可欠なツールになってきます。

①収益性を測るためのパーセンテージ

まずは「どれだけ儲かるか」を見るための指標からご紹介します。

・表面利回り(Gross Yield)

【計算式:年間家賃収入 ÷ 物件価格 × 100】

物件を比較する際の初期目安になります。ただし、管理費や税金などのコストは含まれていないため、あくまで「表面的な」収益性です。

(例:年120万円の家賃収入、3000万円の物件 → 表面利回りは4%)

・実質利回り(Net Yield/Cap Rate)

【計算式:(家賃収入 - 年間運営経費) ÷ 物件価格 × 100】

実際の手取りベースでの収益を示す重要な指標。空室や修繕などのコストも考慮されます。

上記物件で経費が年20万円なら、実質利回りは約3.33%

・ROI(投資収益率)

【計算式:年間利益 ÷ 自己資金 × 100】

ローンを活用して少ない資金で投資した場合にも、収益性を正しく把握できます。初期費用に対してどれだけの利益が得られるかを評価します。

・COC(Cash on Cash Return)

【計算式:税引き前キャッシュフロー ÷ 自己資金 × 100】

現金の流れ(キャッシュフロー)に注目した指標で、実際に手元に残る利益にフォーカスします。ローン活用型の投資家には特に重視されています。

②財務健全性・リスクを見る指標

利益だけでなく、投資の「安定性」を測るためのパーセンテージも見逃せません。

・LTV(Loan to Value:借入比率)

【計算式:借入額 ÷ 物件評価額 × 100】

金融機関が重視する指標。高すぎると融資が受けにくくなるため、通常は80%以下が望ましいとされます。

・自己資本比率

【計算式:自己資本 ÷ 総資産 × 100】

自己資本が高ければ高いほど、借金に頼らずに安定経営ができていると評価されます。企業の財務分析でも使われる定番指標です。

・空室率

【計算式:空室による収入損失 ÷ 満室時の年間賃料 × 100】

空室が多ければ収入は減少し、利回りが下がります。エリアの需要動向や管理状況を示す重要な指標です。

・運営経費率

【計算式:年間運営経費 ÷ 年間家賃収入 × 100】

経費が高すぎると収益を圧迫します。経費率が高い場合は、管理会社や修繕費の見直しも必要です。

③投資判断・予測に使えるその他の%指標

以下のパーセンテージも、不動産投資の意思決定を下す際に役立ちます。

・金利(ローン)

借入金の金利は、総返済額に大きな影響を与えます。金利1%の違いで、数百万円の差が出ることも。固定金利か変動金利かも重要な判断材料です。

・家賃の変動率

地域によって家賃が年々上昇する場合もあれば、逆に下落する可能性も。将来のキャッシュフローを予測するためには、エリアの家賃トレンドをパーセンテージで捉える必要があります。

・資産価値の変動率

物件価格が上昇すれば含み益に、下落すれば売却時の損失につながります。売却益を狙う投資家にとっては、資産価値の変動は非常に重要です。

・税率

不動産には多くの税金がかかります(取得税・固定資産税・所得税など)。それぞれの税率を把握し、税引き後利益でのシミュレーションが求められます。

・修繕積立金、管理費の割合

マンションなどの区分所有物件では、毎月の固定費として発生します。家賃に対する割合が大きい場合、実際の手残りは大きく減少することがあります。

いかがでしたか? 少し考えることが多くて大変かもしれませんが、不動産投資においてパーセンテージを考えるということは「儲かるかどうか」だけでなく、「安定して運営できるか」「将来どうなるか」といった多角的な判断の助けになります。

表面利回りだけにとらわれず、LTVや空室率、運営経費率などの指標もバランスよくチェックすることで、堅実で失敗しにくい投資が可能になります。数字を正しく読み解き、自分に合ったリスク・リターンのバランスを見極められるようにしたいところです。

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